代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第34話同族戦略における社長夫人の最適ポジション

「今までは、場つなぎだと思っていたのですけれど、もう少し夢を見て、ハッピーに退職したいと考えました。それにはどうすれば、と考える事ができました。」

 

先日、当社セミナーに参加された方からいただいたご感想です。

ご自身の立場を「場つなぎ」と捉えていたのは、まだ年若いご主人の逝去で、突然に経営者の立場に身を置く事になってしまったからです。

 

ご主人の病気は、突然の事件でした。

元気だったご主人が急にばたんと倒れたのは、友人と一緒に楽しんだサウナの中。

脳貧血かと救急車で運ばれた先で、がんの宣告。

その上病院のベッドで脳梗塞を起こし、かえらぬ人となりました。

 

いったいどうしてこんな事になったのか?

近親者から「気づかなかったのか?」と攻められている気がしました。

会社関係者からは、「奥さん、仕事熱心だね。」言葉は優しいのですが、やはり社長に気を使わないと攻められている様に聞こえました。

 

中小企業の社長夫人には、3つのポジションがあるといわれます。

ひとつは、専業主婦。妻の座のみです。

次に事務員。多くの場合は経理部門の責任者です。

最後に金庫番。一族の資金を預かる重責です。

 

彼女は、二番目の経理をしていました。

加えて、女性パート社員作業員のとりまとめも、していました。

男性の管理者が取りまとめるより、主婦同士女性同士の方が気安いだろうと、社長が、奥さんに依頼した業務でした。

 

気安い、といっても上司と部下の間柄

朝一番で事業所に行って、挨拶をしながらその日の業務と業務の手配をします。

仕事熱心なのは、社長に頼まれた仕事をしっかりしていかなければと考えての事。

 

ですが、社長の妻の仕事をしていないのでは、と批判を浴びている気がするのです。

妻として家族として社長の体調変化に全く気がつかなかったのか?

咳き込む社長に気づいて、病院にいったらどうかと話した時に、「大丈夫だ!」といわれたらそれ以上はいえませんでした。

 

何よりも、「仕事をきちんとしてくれ!」と仕事第一の社長の意向は大切です。

 

自分は社長のように仕事はできないから、社長のいう通りに働こう。

 

そう納得した時に、社長は亡くなりました。

 

急遽、社長は社長夫人にと話になり、ただただいわれた通りにするのみです。

 

社長の存命中、社長夫人の多くは、経営の勉強をする機会を与えられていません。

経理や女性パート社員の管理の業務・銀行業務など、社長の一族として安心してお金を預けても大丈夫な人としての仕事が大半です。

内容がどうかは社長が考えること、自分は預かっているだけです。

 

もちろん、社長の片腕をこなす社長夫人もいらっしゃいますが、ごく少数派です。

 

「場つなぎ」が与えられた業務だとおもって「社長」になった夫人は、すぐにその重責に気づきました。

私は全く社長業を知らない。」

 

戸惑いました。挨拶一つ、声かけ一つ、従業員も社長となると今までとは違った目で見ています。何しろ給与をくれる人です。

初めての社長業は、どこから手をつけてイイやら~。

 

会社は先先代の義父の代からの取引先・従業員が支えてくれている。

地域との共生が会社の役割だ、と感じていました。

自分の役割は?

 

セミナーで、「ハッピーリタイアメント」の予定をたてようと提案しました。

『ハッピーリタイアメント』?と驚かれた方がいるかもしれませんが、

人生の目標は、豊かな生活。満足いく人生です。

 

社長自身の目標、何より自身の人生を豊かにする目標が大事です。

 

ハッピーリタイアメントをするためには、仕事で利益を出し続けている事が大前提。会社も従業員も十分満足して売上を上げている事が大前提です。

社長のハッピーリタイアメントは社員のハッピーリタイアメントにつながります。

 

簡単にできるプランではありません。

会社の利益を上げる、ができて初めて実現できるのが、社長のハッピーリタイアメント

場つなぎだからとやめる事を考えていましたが、やめるには、先先代から今まで会社の行ってきた事業の成果・地域と共生する会社のあり方を伝える、それが、自分の役割だと気づいたのです。

伝えるとは、会社が存続する意義と利益=絆を持つ取引先を守り残す事。

 

ハッピーリタイアメントの期限と金額を考えると、次世代へ引き継ぐ会社の利益と意義も、深く深く考えるところに行き着いたのです。

素人の社長だと笑う無かれ、考えない・表明しない目標は実現しないのです。

目的を明確に持ってこそ、社長です。

会社の目的は個人の目的と一緒だ。

同族戦略に、社長夫人のポジションがひとつ増えました。

 

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