代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第128話よく遊び、よく稼ぐ社長の、儲かる秘訣

 

「オレはあの遊び向いていない。オレのゴルフでは、計算ができないんだよ。

 

自分の商売だったら、この部門で売上が芳しくないから、好調な別部門に人を配置する、業務を分けて利益を出すなんて、リカバーする計算がすぐできるじゃない。

だけど、オレのゴルフは、飛ぶ距離も方向も、どこに入るんだかわかんない。

計算なんてできないよね。ハンディがあるからなんて、周りは言うけど、頭に血が上って、どうやって差を埋めていけばいいかなんて、考えられないよ。

 

仕事なら、得意を生かしてパーツだけができるけど、ゴルフは『パットだけオレ』ってわけにはいかないからね。」

 

社長さんのご趣味は?とお尋ねすると、ゴルフ、と返答が返って来ることが、良くあります。

各国の大統領や首相、経営者の交流の場としても、ゴルフ場が選ばれているのは、紳士のスポーツ、フェアなスポーツとして親しまれているからでしょう。

 

社長室で、ニコニコと笑顔の社長さんに、

「いいお趣味ですね、奥さんとお出かけですか?」と声をかけると、

「オレは、やめたよ。専務や女房に代わりに行ってもらっている。」と笑って返答です。

 

仕事なら、得意と不得意があっても、不得意は誰かに頼める。

でもね、ゴルフはダメなんだ。

オレも得意なパットだけなら、やってもいいけど、違うだろう、クラブを選んで、ボールを探して、風を読んで、それで飛ばす。全部自分だ。

 

それに、仕事絡みだったりすると、“ナイスショット”なんて声をかけなきゃダメだ。

得意な人が得意な事をする、不得意分野は、しない方が、人生楽しいよ。

仕事の方がずう~っと楽だよ。

 

簡単な事をやった方がイイよ。

気楽な遊びをした方がイイよ。

 

ご自身の「商売が簡単だ。」と言っているのではありません。

自分がよく知っている業界で、よく分かっている商品やお客さんで勝負する。

計算出来る得意分野にいる方が、人生穏やか・お金も儲かるとおっしゃっているのです。

 

会計事務所時代から多くの社長さんにお会いしてきました。

お会いしてお話を聞くと、この人儲かるだろうな…と予測できる社長さんがいます。

取扱商品のお話しを聞いいているだけで、分かる事があります。

 

取扱商品に熱い想いをいだいている、その話しップりが熱いのです。

さらにお話しの中に、その商品を使うお客様がどのくらいいるか数字が出てきます。

おおよその利益率や、今後3年くらいの業界予想、まで入ってきたりして…。

 

現状の数字は低いんですけれど、と自社の現状も把握できている、この人儲かる!

 

自分の商売を数量化できている人は、確実に儲かって行きます

 

“数量を測定出来ていない限り、それを知っているとは、言えない。

それは知識が乏しいと言うことになる。“ 

(物理学者ケルヴィン卿 絶対温度など18241907)

 

物理学者の格言は商売に通じるところがあります。

 

数量化できていないとは、そもそも商売の現在地が解らない。

当然、予算を建てる事はできません。

こんくらい儲かりたいな~、は予算ではありません。

 

さらに、不透明な世間という荒波にもまれて、お金を稼ぐ手段が見えてきません。

現在地と行き先が分からないのに道順など想定出来る訳がない。

当然、従業員は行動予定を変化させない、考えるはずがない。

 

自分がよく知っている商品・市場で、しかも売れている商品の方が、大きく儲からずとも確実に資金回収できるのは、自明の理です。

 

「よく知っている」とは、お客様が買う美味しい値段が解っていると言うことです。

美味しくない値段に下がりそうなら、手を引く決断ができます。

お客様が買わない商品には、手を出しません。

 

自分がよく知らない、先行きも見えないビジネスに投資するリスクとは、

お客様が買う美味しい値段を、数字にできない、と言うことです。

そもそもお客様の市場を数量化できない、と言うことです。

 

数値化できない、知識がないところでは、儲からない。

簡単なところで(自分が得意よく知っている分野)で儲けるのが得策です。

 

「事実が明確になりさえすれば、これは判断がすぐできる。

かかるお金と、利益の差だからね。」

 

「社長、儲かって儲かってしょうがないでしょう。儲けの天才ですね。」

 

「バカ言え、オレの得意商品についてだけ、だよ。

不得意の分野はダメだ。

それに、商売の問題は、あちこちから降って湧いてくるよ。」

 

誰に売りに行けばいい?

この商品は、どのようなお客様に売れるか?

その時のお客様が得るベネフィットは?

商品を何とすれば、売れるのか?

 

商売の問題はつきることがありません。

だから、アイデアを求めて考え続けています。

 

大きなアイデアは、遊んでいる時に生まれるんだよ。

心穏やかな時。

だから、オレには上品なゴルフはダメ、気楽な遊び仲間がいいんだよ。」

 

不得意な遊びでは心穏やかに過ごせない。

商売の話しをしながらバカも言える、友人達と遊んでいる時が、アイデアが浮かぶときだと教えてくれました。

 

T社長知っているだろう、アイツは儲けているよ。

彼の商品は、オレにはまねできない。

奴はオレの会社にいるときから、ずば抜けた売上を上げたよ。」

 

実はT社長からもお話を聞いていました。

「社長の商品では、計算ができない。だから単純な自分の商品で勝負した」

と打ち明けてくれました。

 

分かっている人から見れば、単純・簡単

でも、なぜ、この商品がこのお客様達に支持されるのか、その理由を発見できなければ、大きな利益を乗せた販売価格は提示できない。

つまり、儲けられない。

 

社長の遊び仲間とは、売上アップ利益アップの計算ができる仲間達です。

計算ができるとは、Excleが使えるとか、電卓が早いことではないのです。

計算ができるとは、市場のお客様と商品をつなげること、ビジネスモデルが描けること

 

すぐに儲かる商品を見つけたい。

すぐにお金が手元にあるようになりたい。

左うちわで過ごせるようになりたい。

 

私もあなたも、誰しもが思っている願望ではありますが、この願望を追いかけると、3年経っても5年経っても、今のまま…。

 

夏休み、花火を見ながら儲かるアイデアを話し合う、一風変わった仲間と過ごす。

儲かるアイデアが生まれるかも?しれません。