代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第227話売れる一位と、二位三位は何が違うか。

Fromノグチ

 

新宿西口家電ショップにて

 

(この一位は、何台売れているんですか?)

「お客様、この一位はこの売り場の「おすすめ第一位」です。

販売台数では、ありません。」

 

(はっ、そうですね、おすすめなんだ。)(汗)

よく見なくても…ちゃんと書いてあるでしょう、『おすすめ』って

「一位」を見て、販売台数がこの売り場で一番かとすっかり勘違いしてました。。。

 

なぜ一番売れるのか?

その理由ばかり気になるので、ついつい「一位」を見ると

販売個数やら、金額に質問を集中させてしまう前近代的な質問をしちゃう。

 

「一位」は、お店の価値観で決める。

(じゃー、なんでこの機種がおすすめ一位なの?)

「機能がとにかく一番多くついているですね。

今年4月に発売された機種で一番新しいし、使いやすさも考えられた機種です。」

 

「ちょっと試してみませんか?

どんな機能か、触ってみるのが一番わかりやすいので、、、」

 

「ファインダーが、あの、、、目をつけたままにして下さい。

目を離すと、(電源)切れてしまします。」

せっかちなノグチは、ゆっくり待てない。

 

「じゃーモニターから、

スイッチをいれて、「このモニター、タッチパネルなんですね。

このモニター画面が、便利だっておっしゃる方が多いんですよ。」

 

あら、タッチパネルに花のマークやら、シャッターボタンのマークやら、

(これ押していいの。)

つい、シャッターボタンを押したくなりました。

 

「この写真でいいですか?売り場の写真になりますよ、

それよりセルフィがいいかも…ほら簡単に」

興味津々の私の顔がモニターに、えへへへ、かなりハズイ。

 

まずい、いろいろ商品にさわると、買わなきゃいけないモードになっていきます。

 

「○○一位」に惹かれるのは、

どうやら私には購入モードがあります。

 

私の購入モードは父親譲り。

デパートの○○第一位に惹かれてミンクの襟巻きを10本も購入して母に叱られて

7本返しに行き、ダイヤの指輪3個をまた買ってきてしまった、父親。

 

私も父も、きっかけは、“○○第一位”です。

購入モードに入るには、何かきっかけが必要です。

きっかけは、売る側にも、買う側にも大切なもの。

 

ちなみに、この売り場のお薦め二位は、3年間ズウ~っとコンスタントに売れてる商品、三位は4年前から売れていて、もう在庫がなくなっている商品。

二位と三位のいいとこ取りをして、新しい機能を加えたのが、一位の商品。

 

 

―ノグチ

 

P.S.

売り場で見ていると購入者の傾向が見えてきます。

機能をよく調べていて、数店舗の値段も確認して購入を決めるのは、外人男性客。ブランド名にこだわるのは、日本人男性客。判断基準の決め手に欠いて、販売員に説明をたくさん聞きたがるのは、女性客(私を含めて)。

今、小売の現場では、販売方法が難しいなあとつくづく思います。