代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第125話数字が伸びないな~、と感じたら、売上アップのためにすべきこと

「売り上げが伸びないチームがあるのよ。新規開拓は、一生懸命にやっているんだけれど、客単価に伸びがないの。客単価に伸びがないのは、お客さんの要望を充分受け止めていない証拠なのよ。

メールだとかラインとか、、それだけではね。

そりゃ注文や、値引きセールのご案内だったら、メールだけでもいいかもしれないけど、

お客様が本当は何が欲しいか?何に悩んでいるか?お客様と心開いて関係を作るには、会って、顔見て、お話を聞かないとね。」

 

売上が落ちぎみだ、数字が悪いと感じると、何とかしなければ、といろいろ考えます。

 

「新規をふやさなきゃ」

「内装が古臭いから、お客様がこないのかな~」

「ポップを付けたらいいと聞いたけれど」

「今はSNSの時代、facebookにインスタグラム、ツイッターもしなくては。」

 

どれもこれも重要な選択肢のように思えます。

 

化粧品販売を手掛ける社長さんにズバリ、売り上げが落ち気味の時どうしていますか?

と、お聞きしました。

 

「業界業種によるかもしれませんが、私は、売上アップは、コミュニケーション・会話を深めることだと考えています。」

化粧品販売の代表取締役を務める女性社長は、こう言い切りました。

 

「私がまだ小さな販売店をやっていた頃、本社の専務さんが勉強会をしてくれて、そこで教わった言葉なのですけどね。」

 

“10回の電話より1回のお茶をしなさい。

10回のお茶より1回の食事をしなさい。

10回の食事より1回一緒に寝泊まりしなさい。“

 

「単に、訪問販売をして家の中に深く入り込みなさい、と言っているわけではないのよ。

心底この人とわかり合いたい、この人に好きになって欲しいと思ったら、遠くに住んでいても会いに行きたい、逢って感謝してると伝えたい、そう思うでしょう。

そういうものなのよ。販売って」

 

好きになった相手、いえ、人数ではなくてシーンを思い起こして下さい。

「初恋の人」

「学生時代、好きになった人」

「結婚した相手」

 

同じ「好き」でも、3つのシーンで、相手との関係、投げかける言葉は違います。

 

実は、お客様との関係にも同じように3つのシーンがあるのです。

 

始めてお店に来ていただいた「新規客

二度三度来てくれたけれど、まだどこかよそよそしい「リピート客

何度もお店に通っていただいて、お店に信頼を寄せていただいている「優良顧客

 

「チームリーダーさんにはね、順番を間違わないでね、とお願いしているんですよ。

初めてのお客様と意気投合したからといって、絶対食事まで行っちゃいけません、てね。売込む気マンマンじゃないですか、互いに利益を求めすぎる関係は、永く続かないもの」

 

社長さんは、何度も「売れている」「あの人凄い」「やり手だ」に振り回されました。

入社してさほど時間が経っていないのに、販売高がぐんぐん伸びて行く人がいました。

ここぞというお客さんと一緒に旅行に出かけていると情報が入りました。

 

これは、まずい!

商品を押さえなければ、と車を飛ばして例の担当者の自宅へ出かけます。

そこには、商品はすでになく、本人もいません。

 

間違い事例は、他にも沢山あるのよ。

笑いながら、社長さんの話は続きます。

 

今までず~っとコンスタントに購入してくれているお客様。

職業は会社員とある。

だったら、ワンランクアップの商品を提案してみよう。

 

丁度注文が来たから、高級品のサンプルとパンフレットを同送しよう!

これも、まずい!

 

金額多寡で、お客様を判別して、もっと買って下さいと強要しているように見えます。

無料で商品サンプルを提供するのは、一年間購入を続けてくれたお礼です。

感謝の気持ちだと書き添えるから、自然と関係がよくなります。

 

新規の客様は、もっと顕著に反応します。

 

先月始めて購入して下さっているお客様ができた。

このお店と関係を続けるかどうか迷っている。

買ってみただけ~のお客様です。

 

そんな初めてのお客様に単価アップの提案などしようものなら…。

これこそ、超まずい!!!

10回電話しないうちに、新たな商品しかもグレードアップなんて失客するだけ。

 

簡単に、派手な営業で商品を売りさばいて、短期的に売上を上げる事はできます。

ですが、お店の売りたいモノを売るでは、信頼と言う商売の根幹=関係性は結べない。

信頼の関係性がなければ、結果、事業は長期的な収益を永久に失ってしまうのです。

 

経営にはモノサシが必要です。

基準になるモノサシがないと、売上の凹みが、内装のセイになったり、サービスのセイになったり、はたまた景気のセイになります。

 

収益は、お客様との関係性に応じた施策で高まります。

売上アップに使うべきモノサシは、「お客様との関係性別顧客リスト」です。

 

「超優良顧客」は、私がこのお店ささえてやっているくらいの意気込みのお客様

「優良顧客」は、信頼しているから、私の悩みにあった好みにあった提案が欲しい。

「リピート客」は、心を開いたもらうために、感謝のアプローチが必要なお客様

「新規客」は、ためしに来てみただけ~、でも私を大切に思ってくれるなら~と、あなたのお店に期待しているお客様です。

 

あなたは、お客様との関係性を深める○○に、何をいれますか?

 

お客様が、「あ~、私を理解してくれている」と感じる提案が関係性を深めます。

関係性に応じたコミュニケーションが、収益性を高めます。

関係性に応じたコミュニケーションが、安定した売上アップにつながります。